切ない切ない。

上条「もてた」 ・上条「もてた」 After
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短編SS.
 
 誰かを選ぶということは、誰かを選ばないということで。
 もてるもてないのくだらない口論から、クラスメイトをデートに誘うことになった上条。 そのときたまたま近くにいた姫神を誘うことになり……。女性の内面描くの上手いなぁ、とか思ってたら「実はエンゲージを君と」の作者さんだった。そりゃ面白いわ。
 つまりは姫神大勝利。原作であまり接点のない姫神だからこそ、最後のチャンスといわんばかりに押して押しまくる描写に違和感が無い。恋人同士になった途端いちゃいちゃし始める上条さんもやっぱ溜まってたんだろーか。
 しかし、これの見所はハーレムものの定番から、いろんな女性に好意を寄せられる上条が、いざ誰か一人の好意を受け入れたとき周辺にある。
 誰も悪くないけれど、否応なしに関係を変えなければいけなくなる人間もいるし、向こうから離れていく人だっている。強いて言うなら行動しなかった他の女性が悪いのだ。少なくない人と疎遠になって、それでも姫神と一緒にいたい。その辺りを濃厚すぎる心理描写とともに、たっぷり尺を取って語っている。特にインデックスの話は必見。*1
 上条がちょっとだけ「大人」になる、そんな話。

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*1 作中の小萌先生の言葉だが、もう良いとこ取りはできなくなってしまったのだ。
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