書こう書こうと思って書けなかった話を一つ。
一月ほど前、保育園に実習に行ったときの話です。とある女の子の園児にこう聞かれました。
「せんせいせんせい。せんせいのお名前なんていうの?」
かわいい女の子が大好きな私は快く教えてあげました(笑)。するとその子はおもむろに手を広げると、「た、つ、み」と一文字言うたびに指先と指と指の谷間を触り始めたのです。
私はすぐに気付きました。ああ、「天国地獄大地獄」だな、と。
これは初めに名前の分だけ指先→谷間→指先と触っていき、言い終えたら「天国地獄大地獄」と辿っていき、そして最後の一文字の場所によってその人が死んだときに何処に行くがわかる、という手遊びです。
例えばキラ・ヤマトでしたら5文字ですから、中指の先で止まります。この場合キラは死んだあと地獄に落ちるということです。いい気味ですね。アスラン・ザラでしたら6文字ですので中指と薬指の間で止まりますので、「大地獄」です。ざまあみろです。ラクス・クラインだと7文字なので「天国」ですね。なぜだ。
私の場合大地獄ですので、このことで笑いが取れるな、と思っていました。園児相手では彼らを楽しませるのが仕事なので、大地獄どんとこいです。そして、彼女が指先をたどり始めました。
 
「あい、らぶ、じぇい、けい、あい、らぶ、じぇい、けい」
アイ ラブ JK―――!?
ええ吹きましたとも。なんで園児がJKなんぞ知ってるんだと思わず聞いてしまいましたとも。
だって貴方想像してみてくださいよ。穢れない少女が可愛らしく微笑みながら、アイ ラブ JKと親父のように呟く姿を。違和感バリバリです。
結果として、彼女は言葉の意味を知らず、お姉ちゃんから聞いた遊びをやってみただけだったそうです。「アイ」が愛してる、「ラブ」がラブラブ、「J」が別れる、「K」が結婚なんだとか。
いやあびびったびびった。園児が結婚とか進んでるなーとか思ったけど、まあよしです。これで意味が分かってたら首を吊ります。
でもまあとりあえず。そんな言葉教えてんじゃねえよ顔も知らぬお姉ちゃんとやら。